復活の日

仁義なき戦い」の深作欣二監督作品。「日本沈没」の小松左京同名小説を原作とした製作費20億円超(1980年当時)の大作映画です。
お金をかけただけあって日本映画にはないスケール感が楽しめます。木村大作カメラマンが撮った南極の映像を本当に美しいし、ホンモノの潜水艦を使った迫力は「ローレライ」の比ではありません。ロケも南極のほか、アメリカ・ヒマラヤ・ペルーなど世界各地を飛び回ってます。
古い映画ということもあり、ツッコミどころは満載、ストーリーが特段面白いわけでもなく、テーマは古いですが、それなりに重圧かつハイテンポで作られているので、長時間の鑑賞も気になりません。合衆国が現実以上にバカ過ぎたりとご都合主義が目立ちますが。
また、海外配給を意識してか、セリフのほとんどは英語。そして、主演の草刈正雄がどうも日本人に見えないので、画面の雰囲気は洋画です。ただ、英題が「Virus」というのはどうかと。もう少しちゃんとしたタイトル(Day of Revivalとか)にして、ノーカットで上映すれば評判も良かったのに。
最近のハリウッドのパニックムービーには飽きたけど、邦画の安っぽさには耐えられないという方にはオススメです。
ちなみに深作監督というと、任侠モノの印象が強いですが、本作品のほかにも「宇宙からのメッセージ」というスターウォーズもどきのSFを撮っていたり、「魔界転生」や「里見八犬伝」などファンタジー作品も手がけていたりします。