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悪人(2010)
- 製作国:日本
- 監督:李相日(『フラガール』『The ショートフィルムズ みんな、はじめはコドモだった』)
- 原作:吉田修一
- 脚本:吉田修一(『Water』)、李相日
- 美術監督:種田陽平(『THE 有頂天ホテル』『ザ・マジックアワー』)
- 音楽:久石譲(『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』)
- 主題歌:福原美穂『Your Story』
- 出演:妻夫木聡(『春の雪』『涙そうそう』)、深津絵里(『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』『阿修羅のごとく』)、岡田将生(『瞬』『告白』)、満島ひかり(『プライド』『食堂かたつむり』)、塩見三省(『BOX 袴田事件 命とは』『FLOWERS』)、池内万作(『キリトル』『日本のいちばん長い夏』)、光石研(『ヒーローショー』『猿ロック THE MOVIE』)、余貴美子(『学校III』『おくりびと』)、井川比佐志(『上方苦界草紙』『戦争と青春』)、松尾スズキ(『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』『カイジ 人生逆転ゲーム』)、山田キヌヲ(『必死剣 鳥刺し』『告白』)、韓英恵(『悪夢探偵2』『memo』)、中村絢香、宮崎美子(『雨あがる』『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』)、永山絢斗(『ソフトボーイ』『ソラニン』)、樹木希林(『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』『歩いても 歩いても』)、柄本明(『カンゾー先生』『やじきた道中 てれすこ』)
全ての役者の演技が上手いからか、登場人物の作り込みが凄く感じられる。ただ、その分、逃亡劇に私が期待するスピード感はまるで0。前半などは、誰が主人公なのかも、主人公が何をしたいのかもさっぱりわからないまま話が進む。展開を伏せるのは良いが、結局最後の方では各登場人物が自らの口でネタばらしをするので、前半の凝った作りが生きていない。それとも、前半を凝った作りにした上で、最後ではセリフでわかりやすく説明するのが、全ての観客に目を向けた配慮だとでもいうのだろうか。よくわからない映画だった。久石譲の音楽は、宮崎駿作品でない割にかなり良い。
借りぐらしのアリエッティ(2010)
- 上映時間:94分
- 製作国:日本
- 監督:米林宏昌
- プロデューサー:鈴木敏夫(『ゲド戦記』『崖の上のポニョ』)
- 原作:メアリー・ノートン『床下の小人たち』(岩波少年文庫刊)
- 脚本:宮崎駿(『千と千尋の神隠し』『崖の上のポニョ』)、丹羽圭子(『ゲド戦記』)
- 作画監督:賀川愛(『平成狸合戦ぽんぽこ』『千と千尋の神隠し』)、山下明彦(『ハウルの動く城』『ゼーガペイン ZEGAPAIN』)
- 美術監督:武重洋二(『ゲド戦記』『サマーウォーズ』)、吉田昇(『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』)
- 音楽:セシル・コルベル
- 音響演出:笠松広司(『ICHI』『崖の上のポニョ』)
- 主題歌:セシル・コルベル『Arrietty's Song』
- 声の出演:志田未来、神木隆之介、大竹しのぶ、竹下景子、藤原竜也、三浦友和、樹木希林
ジブリファンとしては宮崎駿の後を継ぐジブリ後継者の出現に喜ぶしかない。人物描写の細かさなどは宮崎作品の上をいっていると思う。物語前半の細かな描写が後半の展開で生きてきたのには感動した。
インセプション(2010)
- 原題:INCEPTION
- 上映時間:148分
- 製作国:アメリカ
- 監督・脚本:クリストファー・ノーラン(『メメント』『ダークナイト』)
- 製作:エマ・トーマス(『プレステージ』『ダークナイト』)、クリストファー・ノーラン
- 製作総指揮:クリス・ブリガム(『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』『シャッター アイランド』)、トーマス・タル(『ウォッチメン』『タイタンの戦い』)
- 撮影:ウォーリー・フィスター(『バットマン ビギンズ』『ダークナイト』)
- 衣装デザイン:ジェフリー・カーランド(『世界中がアイ・ラヴ・ユー』『幸せの1ページ』)
- 編集:リー・スミス(『マスター・アンド・コマンダー』『ダークナイト』)
- 音楽:ハンス・ジマー(『ライオン・キング』『グラディエーター』)
- 出演:レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤール、エレン・ペイジ、トム・ハーディ、キリアン・マーフィ、トム・ベレンジャー、マイケル・ケイン
ノーラン監督に期待したものが100パーセント帰ってきた感じ。それ以上でもそれ以下でもない。148分あっという間に楽しめるが、少しでも目を離すと置いてけぼりになるので要注意。エンターテイメント性を重視する作品の中では最大限に難解だと思った。
告白(2010)
どこを見ても誰に聞いても絶賛ばかりなので自分としてはかなり感想を書きづらい。もっともっと破壊力のある作品を期待していただけに、綺麗にまとめ過ぎちゃったこの映画はちょっと残念。踊り出したらザリガニ魔人が出てくるまで踊り狂えばいいし、鈍器で美少女の顔を殴るならもっと顔がぐちゃぐちゃになるまで殴ればいいのに。ほとんどの表現が予定調和過ぎて単純に面白くなかった。人物描写だって意外性もなければ深みもない。ただ、「ほとんど」というのがミソ。ラストの爆破シーンはかなり良かった。あのシーンだけでも大スクリーンで見る価値はある。あと橋本愛。映画の役者として見るのはこれが初めてだが、きちんと演技もできるようで嬉しい限り。
結局のところ、映画の出来が悪いというのではなく、ただ単純に自分の趣味に合わず、期待はずれだったという、一番胸くそ悪いケースだ。
見た映画 in 東京学生映画祭
トマトの食べ方(監督:依田真由美/出演:小山駿助 ほか)。いきなり葬式の後のシーンから始まってただの恋愛映画に終始しなかったのが良かった。ラストの演出も予想外。
ひと・となり(監督・脚本:原廣利/出演:半田紗代 ほか)。猛烈な映像と音響と役者のクオリティ。学生映画もこれぐらいわかりやすくたって良い。
エコーズ(監督:宮岡太郎、唐澤弦志/脚本:唐澤弦志/出演:沼田哲郎 ほか)。2回目なのに心の底で爆笑。ラストの盛り上がりが名作の域に達しようとしている。