THE JUON/呪怨 ★★★★(★★★★★が最高)

 帰り道に見ました。
 1年以上来ていない、静岡市内の古い映画館です。
 平日なので観客は10名ほど。
 環境も相まって結構怖かったです。
 このシリーズは日本の劇場版第1作のみ見ているのですが、本作の冒頭はほとんどこの日本版と同じ。画面の雰囲気も似ているし、ほぼ同じようなカットも多く見受けられます。監督以外のスタッフもほとんど日本人のようです。
 そして、少し期待していた、新しい「呪いの家」。日本版ではホンモノの家を借りて撮影してきたそうですが、今回は東宝スタジオ内に新しくセット建設して撮影したそうです。しかし、このセットが実に安っぽい。照明もインチキ臭くて、一昔前の邦画を見ているようです。「呪いの家」に関しては、日本版の方が上かな?
 オバケの出方も日本版とほとんど同じだと思っていましたが、初登場のシーンでは、オバケがCGモンスター化していてなかなか怖かったです。
 日本公開版はアメリカ公開版よりも長い「ディレクターズ・カット版」で、アメリカだとR-18指定になってしまうシーンを追加しての公開となっているそうです。そのためか、日本版にはないグロいシーンもいくつか見受けられました。
 ホラー演出に関しては日本版と同じなのですが、細かな演出やストーリーなどは、さすがに5回目となってかなり洗練されてきたように思えます。日本版を見たとき、私の脳では、「呪いの家」で起きた過去の惨事についてよくわからず、作品のストーリーを全く見出せずにいました。しかし、本作では映画のストーリーがしっかり成り立っており、かなり分かりやすい作品となっています。監督が成長したのか、またはアメリカ人の脚本家が優秀なのかわかりませんが、その点は大いに評価できると思います。
 前4作を全て見た方にとっては冗長な作品なのかもしれませんが、劇場版第1作しか見ていない私にとっては、「進化した呪怨」を見ることができて良かったです。