ニュー・ワールド THE NEW WORLD

• 2005年
• アメリカ
• 135分
• 監督・脚本：テレンス・マリック
• 出演：コリン・ファレル、クオリアンカ・キルヒャー、クリストファー・プラマー（『インサイダー』）、クリスチャン・ベイル ほか

小説を読むときに誰でもその行間に書かれていることを想像しながら読み進めると思うのですが、この映画はそんな「行間」だけで構成されています。普通、このストーリーなら、スミスとポカホンタスの出会い、別れ、そしてポカホンタスの死にもっと時間を割きそうなものですが、この映画はだいたい1分以内ですっ飛ばします。その代わりに挿入されるのが、マジックアワー全開の果てしなく綺麗な映像と、そこから語られる適量の主題提起。スミスとポカホンタスの再会シーンには比較的多くの時間が割かれていたことから、ポカホンタスという1人の女性、あるいは女性そのものの強さのようなものを特に多く感じました。
グダグダ書きましたが、とにかく今まで見た映画の中で最も綺麗な映像の映画の1つだと思います。そして、ただ単に綺麗な映像が挿入されるだけでなく、構成、編集などあらゆる要素の調和が取れていて、監督を始めとするスタッフ・キャストの半端無いセンスを感じました。
万人受けする映画ではないかと思いますが、久し振りに他人に薦めたくなる映画でした。