銀河鉄道の夜 I carry a ticket of eternity 評定不能

大好きな原作を谷村美月主演で実写化した作品です。劇場公開から何と1ヶ月で無料配信されるというのですから、見ない手はありません・・・・・・と思いきや、
劇場まで見に行った皆さん、ご苦労サンです。タダで見れる映画に見ない手があったとは・・・!
実はこの映画、最初の20分しか見ていません。あと40分あるのですが、宮沢賢治谷村美月のファンとしては、とてもじゃないけれど見れませんでした。これならまだうちの学校の文化祭のオープニング映画の方がマシだよ!! 三脚で固定した映像に原作そのままのセリフを下手に読んでりゃ映画が成立すると思ったら大間違いだよ! 現代を舞台にするにしても、原作にあったいろいろな宗教が超越した世界はどこへ消えた? 代わりに出てきたのは三菱のミニカやらトヨタハイエースじゃないか。
しかも呆れたのがあの銀河鉄道ディーゼル機関車ですよ。
ジョバンニ「この列車、煙が出てないね」
カムパネルラ「きっと電気かアルコールで走ってるんだよ」
軽油です。
谷村美月のファンが見てもこれは痛い。どこをどう見ても女の子にしか見えない。女の子離れしていたのはむしろ学校にいた脇役の女の子たちだぞ。そして、視点が固定されているので登場人物がアップになることはほとんどない。谷村美月を見ようにも、目に入ってくるのはどこにでもある今時の田舎の風景ばかりです。
いやー、それにしても酷かった。監督は何者かと調べてみると、近頃近代の名作小説を次々と実写化している秋原正俊という人物。東大出身のエリートです(映画監督の東大出身者というと、『男はつらいよ』の山田洋次から『デビルマン』の那須博之まで様々います)やー頭のイイ人の考えることはよくわからん。今までにも芥川龍之介の『河童』や太宰治の『富嶽百景』を実写化しており、次回作は幸田露伴の『五重塔』だそうです。こんなクソ映画を作っておきながらすぐに次回作が決まるなんて凄い。東大ってそんなに凄いのか? おまえも捨てたもんじゃないぞ映画ペラペラ北村龍平
いろいろ書いてきましたが、私はまだガキですので、ものの見方がなっておらず、この映画の本当の良さをわかっていないだけなのかもしれません(そもそも全編まだ見てないし)。そのときいくらクソ映画と呼ばれようとも、『ブレードランナー』のように時代とともに評価が高まる映画もあります。この文をただの誹謗中傷で終わらせたくないので、少しでも気になった方は是非、この映画をご覧ください。

特集『銀河鉄道の夜』  BIGLOBEストリーム