LOVERS

 「初恋のきた道」「HERO」のチャン・イーモウ監督作品。主演はチャン・ツィイー金城武アンディ・ラウ
 原題は「十面埋伏」で英題は「The House of Flying daggers(飛刀門という暗殺集団の名前)」。どちらかといえばラブストーリー仕立てのアクション映画なのだが、邦題はこの映画の主題歌でもある「LOVERS」。アクション映画仕立てのラブストーリーのようになっているが、ラブストーリーを期待するとあまり面白くない。
 作品全体には「HERO」でも感じたダラ〜っとした雰囲気が漂っているし、ラストも現代の日本人の感覚とは少し離れているような気がする。
 アクションは「HERO」ほどではないが、うまくできており、竹林での攻防は「グリーン・デスティニー」より上出来だ。
 アンディ・ラウが少し地味なのは残念だけど、金城、ツィイーともに良い演技をしている。
 もう少しスパッと切れ味の良い作品にしてほしかったが、このダラっとした雰囲気がこの作品の持ち味だとも思うので、★3つ。
 イーモウ監督の次回作はアクション映画ではないというので、上質な人間ドラマに期待したい。