ゴジラVSデストロイア ★☆(★★★★★が最高)

 俗にいう平成「ゴジラ」シリーズの7作目。「ゴジラ、死す」のキャッチフレーズが衝撃的だった1995年の作品です。
 最初の数分はそれでも楽しめました。ゴジラが出てくるまでは。
 そして、出てきたゴジラいきなり出てきた。何の前触れもなく。少しはアメリカで制作された「GODZILLA ゴジラ」を見習ったほうがいい。
 よく、アメリカ版を見て、「あんなのはゴジラじゃない。ただの巨大トカゲだ」などという輩がいますが、ただの巨大トカゲ映画としてみれば、何の前触れもなくゴジラが登場してしまう本作よりよっぽどマシです。
 話は、体内の核分裂で赤く発光したゴジラが香港に上陸するところから始まります。つまり、観客はいきなりショボイ特撮を見せられるわけです。
 そして、このゴジラ。このまま核分裂が暴走し続けると、ゴジラ自身が大爆発を起こしてしまうとのこと。
 そんな核爆弾が、九州にある原子力発電所のそばまでウランを求めてやってきたから、さあ大変。(っていうか、原子力発電所を襲ったらゴジラもただじゃ済まないよね?)
 そこへ登場したのが、G対策センターのサンダーバード2号。G対策センターは、このサンダーバードもどきを使って、ゴジラを冷却して、原子力発電所襲撃の危機は一時、回避されます。
 しかし、それでもまだゴジラの暴走は止まらず、北上を続けます。(つまり原子力発電所のシーンは展開上意味ナシ)
 東京にはゴジラの弟分であるゴジラ・ジュニアと、地球太古の生物の進化形、デストロイヤーが待ち構えていました。
 そこで、ゴジラゴジラ・ジュニアは、今までにない死闘を繰り広げるわけですが。。。
 何というか、この映画の感想を一言で表わすと、。特撮のショボさくらい、第1作目を見ればわかるように人間ドラマでカバーできるはずなのに、出てくる人間といえば、ひょんなことからG対策センターに入所したゴジラオタク、最後まで役に立たない物理学者、滑舌の悪いアナウンサー、モスラでいう小美人的な騒がしい2人の女程度。そして、声だけは達者な中尾彬
 皆、それぞれ勝手なことをしてるだけで、全く話が成り立っていません。
 監督はそれこそバカゴジラばかり作っている大河原孝夫さん。この人、ゴジラ2000 ミレニアム以来、消えましたね。
 この映画の前年に公開された、「ガメラ 大怪獣空中決戦」と、この3年後に公開された某トカゲ映画の良さを改めて実感しました。(ちなみに「トカゲ映画のよさ」とは、CGだけだから間違いのないよう)
ゴジラVSデストロイア(1995)@映画生活 http://www.eigaseikatu.com/title/4267/