GO

 行定勲監督の映画です。
 堕落した毎日を送る在日韓国人の杉原(窪塚洋介)が、クラブで桜井(柴咲コウ)という女性に出会い付き合い始めるが、自分が在日であることを告白すると彼女は彼を避けてしまう。というのが話の大筋の"はず"。
 「これは僕の恋愛に関する物語だ」というセリフがたびたび登場するが、この作品は恋愛作品としてみると不出来。なぜなら、杉原と桜井が一緒に登場する場面が少なすぎるから。物語は桜井との関係よりも、家族愛や友情を魅力的に描き出し、桜井との関係がまるでオマケのように進んでいきます。
 ノリのいい音楽と映像でテンポよく進んでいく割には、人間関係がうまく描かれていますが、男女関係だけは手抜きのように感じられます。
 親に長いこと「朝鮮人は汚い」と教え込まれてきたはずの桜井が、ラストではあんなにも簡単に杉原を受け入れてしまうのは、何かもの足りないような気がします。70点。
GO@映画生活http://www.eigaseikatu.com/title/1784/